映画、みんなの学校の主人公、木村先生のお話を聞いてきた

みんなの学校という映画を見たことがありますか?

こちらが公式サイト

みんなの学校公式サイト

 

大阪の市立小学校「大空小学校」での実際の取り組みを映像化したもので、全国各地で自主上映されている、注目の映画です。

実は、私はまだ見たことがないのですが、その評判はよく耳にします。

大空小学校の初代校長の木村泰子先生の講演会を聞きに行ってきました。

講演会のエッセンスを活用してもらえたら嬉しいです。

 

みんなの学校、木村先生講演会のエッセンス①~反省してはいけない~

 

大人になると、無難に生きようと思って、チャレンジしなかったりする。

それは、失敗が怖いから。。

子供の時にいかに失敗するかは、とても大切。

失敗しても、決して、反省はしてはいけない。

親は、子供の失敗に罰を与えてはいけない。

「反省ではなく、いかにやり直しをするか」がとても重要で、子供のやり直しに、周りの大人たちがどう付き合うかが、問われるのだ、、ということ。

毎日、世界は変わっている。

子供も大人も、日々、約束を破るもの。反省をせずに、やり直せばいい。

「やり直しの力」が社会を創るのだ。

 

大人になって、挑戦出来ない人、無難に生きようとする人は、小さいころ、失敗を肯定される経験がなかったのかもしれないし、良い子でいることが正しいと無意識に考えていたのかもしれないと思いました。

もし、子供に失敗を恐れずチャレンジする力を身につけさせたいと思ったら、

大人が自ら果敢にチャレンジして、失敗を笑い飛ばす姿を見せるのも良いかもしれません。

子供が失敗を恐れないようになると、世の中は、もっと楽しくなるような気がします。

 

みんなの学校、木村先生講演会のエッセンス②~正解を押し付けない~

 

学校での不登校、いじめなどの問題に関して。

集団になじめない子がいるのは、一人ひとり個性があるのだから、当然で、、、

集団にはめ込まれるから子供は苦しくなる。

先生が、正解をチラつかせるから、子供は苦しむ。

正解があるから、じゃまな子が出てきて、その子はいずらくなる。

そもそも、本来は、正解なんてないのだから、、

Aさんの幸せはAさんにしか分からないし、先生はAさんを幸せにすることは出来ない。

学校での学びとは何か。

それは、

正解のない問いを問い続けること

正解はそもそも、ないのだから。。

見える力は、いずれ、人工知能に追い抜かされる。

先生の専門性は何なのか?と諸外国はすでに言い始めている。

「多様な学び」というのは、文科省が言っていることで、2020年から学びの流れを大きく変える方針を出している。

「私が、何か反逆でも起こしていると思う人もいるかもしれませんが、違いますよ。←(会場笑い)

もうすでにそういう流れがあり、現場が追いついていないだけなんです。」

※参考資料 文部科学省ホームページ

 

正解を振りかざす。

これは、子供に対してだけでなく、大人同士でもやっていることかもしれない、、と思いました。

私達は、正解のある教育を受けてきたので、「○○すべき」とか「○○が当たり前」とか、そんな考え方が根付いているのかもしれません。

正解を押し付けないように、それぞれの考え、行動を尊重できるようでありたいと思いました。

 

みんなの学校、木村先生講演会のエッセンス③~大空小学校の教育とは?~

 

大空小学校の教育は、見える力(点数で測る力)ではなく、見えない力を大切にしている。

 

見えない4つの力
*人を大切にする力
*自分の考えを持つ力
*自分を表現する力
*チャレンジする力

 

□たった1つの約束

「自分がされてイヤなことは人にしない、言わない」

”自分から自分らしく自分の言葉で語る”

 

自分がされてイヤなことを人にしないという簡単なルールを学校中でみんなが徹底すると、優しい人で溢れてくるでしょうね。

自分の意見をしっかり言える環境。

自分を認めてもらえる環境の中にいる子供達は安心して育つのだと思います。

 

みんなの学校、木村先生講演会のエッセンス④~参加者で考える~

 

今回の講演会では、参加者で考え、発表する場が、ありました。

今回のメインテーマは、「大人はなぜ変われないのか」

これは、映画にでてくる、ゆずき君が、実際に木村先生に聞いた言葉だそうです。

グループごとに話し合い、意見を出し合いました。

もちろん、正解はありません。

こんな意見が出ました。

□かわることはキツイから
□それまでの自分を否定しなくてはいけないという恐れがあるから
□周りの目や世間体があるから
□欲や保身から
□面子やプライドが邪魔をするから
□「でも、難しいよね」という言葉で済ませてしまう
□自分のことしか考えないから

 

木村先生は、地域の全ての子供が安心して学ぶのは当然のことだと言われます。

貧困でも、障害でも、問題を抱えていても、どんな子でも全ての子供はパブリックの学校で安心して学ぶ環境を作るべき。

6年間という間、どんな大人の空気を吸うかはとても大切。

大人はなぜ変われないのか、、という子供の疑問に耳をすませたい。

「教えることはやめて、子供から学ぼう」

大空の環境は、ここにあるのだと思いました。

子供は弱者。

自分の子供が学校に行けないとなぜ、行けないんだろうと親は悩む。

でも、そんな学校へ行っている子供達も不幸。

「教える先生が学ぶ先生になったら、不登校はなくなるでしょう。」

 

このワークはとても興味深かったです。

自分がなぜ変われないのか、、と、問われ、

子供に対して、上から押さえつけてしまっている自分を反省し、涙ぐむお母さんもいました。

こうやって、自分を振り返る時間がどれだけ貴重か。

正解がなく、何でも自由に話せる場作りは、良い試みだと思いました。

 

講演会の感想

 

今回の講演会の参加者は、教育関係の人達と子育て中のお母さん達が多かったようです。

特に教育現場にいて、今の子供達の状況を不安に感じている先生たちは、大空小学校の取り組みに関心があるのも理解できます。

私は、木村先生の話は、

教育関係の人や子育て中に人だけでなく、企業でスタッフ育成をしている経営者の人達とか、結婚、出産していない独身者など、

幅広い層の人達に聞いて欲しい内容だと思いました。

それは、なぜかというと、

子供がいるいないに関わらず、

私達は、子供を不登校にしてしまうような言動、行動を、他人にしてしまう可能性があるから。

子供から学ぶ。

他人から学ぶ。

そういう姿勢は大切だと改めて思いました。

木村先生の話が本当に腑に落ちて、本当に自分が変われたら、人間関係の悩みもなくなるのかもしれません。

木村先生の最後の言葉は、心に残りました。

 

「では、あなたは、今の今から、どう変わりますか?」

 

 

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